猫の事務所
11/07Mon
遠野近郊 | comments(2) | - | くら乃屋女将 |
もともと賢治さんのお話は、
子ども向きの童話ではないと感じていました。
物語の内容が
起承転結がなく、勧善懲悪でもなく
救いや結論のないものが多いからです。
架空の世界の物語を全て
「ファンタジー」に分類するが故の
思い違いがあるような…。
「猫の事務所」という作品をご存知でしょうか。
主人公の猫は仲間にいじめられて
救いのないお話です。
ヒドイわー、賢治さん、こんなお話し作って。
せめて金の獅子がみんなを懲らしめればいいものを
それをしないなんて、なんでかしら。。。
というのがワタシの感想でした。
その猫の事務所があるんです、大迫(おおはさま)に。
それらしい外観。
見学無料!
事務長さん。
あーた、ひたむきなかま猫を苛めたでしょ。
ひどい結末の物語なのに
ほのぼのとした演出って、なんでやねん。。。
印象的だったのは
館内に流れている「星めぐりの歌」のメロディ。
木造校舎をイメージした館内によく合って
優しく耳に届きました。
古の教室を模した小さな部屋で
落書きの残る、古びた小さい机と椅子に触れると
いつも俯きがちな賢治さんの
ほんのりと笑った顔が見えたような気がしました。